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2008年06月09日

オーラルヘルスと全身の健康

市民向けの口腔ケアの講演をさせていただいた折、来賓として招かれていた内科医の「口の中の細菌でいろんなことがあるんですね〜、驚いた」との感想をきき私は内心驚きました。また医療関係者対象の講演では前列にいた若い内科医から「それって口腔内常在菌だと思いますが」と口をとんがらせるように反論されました。何を言われたいのか理解に時間がかかりましたが、要するに「もともといる細菌、病気に関係ないだろう!?」ということなのです。私たち歯科医は内科医ならなんでもご存知お見通しなんだろうと思っているがそれは誤解だったのだ、と気付かされたのでした。それ以来、一般市民にも医療関係者にも理解が得られやすいような、信頼感がありなおかつビジュアルにわかりやすいプレゼンテーションを作りたいものだ、と思っていました。

奥田克爾先生が先日の祝う会の礼状とともに、責任編集のテキストブックを送ってくださいました。
オーラルヘルス.jpg
お嬢さんの手書きの挿絵の著書はそれはそれで味があったのですが、これなら内科医むけにも一般市民むけにも好適です。次の機会があればここから引用させていただきます。
礼状.jpg
なおダウンロード版はこちら
http://www.braun.co.jp/oral_health/oral_health.pdf

投稿者 makino418 : 23:17 | コメント (0) | トラックバック

2007年04月28日

「口腔ケア」症例発表

高岡NST研究会(在宅ねたきり患者さんの栄養サポートのための多職種連携の勉強会)で口腔ケアの症例発表をさせていただきました。
症例発表.jpg
昨今、歯科以外の介護の現場で「口腔ケア」という言葉だけが独り歩きしているようにみえます。
そこで本来は歯科以外のひとたちに対して「在宅寝たきり患者さんの口腔ケア」の以前に一般の人の口腔内について知ってもらいたいものだと予々思っていました。しかし今回はディスカッションの時間もとるため正味わずか15分と極めて短時間であったことから、それは断念し私がここ数ヶ月直面している「入院患者さんの口腔ケア」でいくことにしました。
終了後、いくつかの具体的な質問とメールを頂戴しました。介護の現場においての口腔ケアの悩みや疑問はなるほどみなさん共通しているようです。

投稿者 makino418 : 00:01 | コメント (0) | トラックバック

2007年04月03日

口腔ケアの新兵器

寝たきりの患者さんの口腔ケアにはツイン歯ブラシ法が有効ですが、意識がなく開口してくれないばかりかかみしめられる場合、暗い口腔内が覗けないため汚れの取り残しがないかどうか確認できないことが悩みでした。口蓋のプラークコントロールなんて健常者にはあり得ないといっても過言ではありませんが、寝たきりの患者さんには大きな問題なのです。
LEDと開口器.jpg
この開口器とペンライトの組み合わせで驚く程口腔内を照らし出すことができることを発見しました。長いので多少ずれても口元から落ちることはなく、空洞の部分にライトの先端をいれると反射して口腔内に光りがゆきわたります。光らせながら咬ませておいてバキュームと歯ブラシを使う事もできます。
光る開口器.jpg

投稿者 makino418 : 21:09 | コメント (0) | トラックバック

2006年12月27日

「歯科の『ケア』」と「口腔ケア」

いつの頃からだったか当院のキャッチコピーを「 CureからCareへ」として「歯周治療、予防、メインテナンス」を旗印に掲げてきました。要するに「すでにかかってしまった疾患の治療のみならず再発予防。そして発症の予防」ということです。目標としてきた成果は充分あって、重度歯周病だった患者さんを術後10年以上メインテナンスを継続しその後一本も歯を失わないで維持している症例がどんどん増えてきています。私の3人の子供たちにも当然ながら虫歯は一本もありません。偶然ではなく計画的にしてきた成果です。
私たち歯科(医)のいうCareとはそんなところです。
ところが以前から介護その他歯科以外の職種のひとたちとの会話でどうも口腔ケアの中身がかみ合わないように思い、違和感を感じ続けていました。それがここにきて謎が解けてきました。それは我々歯科医の対象は健常なひとであることが大半であり、ケアの対象は虫歯や歯周病です。それに対して歯科以外の職種の方たちがいっている「口腔ケア」とは、要するに「誤嚥性肺炎の予防のための口腔内清掃」のことなのです。そう考えて区別すれば誤解や混乱が解消できると思います。
人形.jpg

「口腔ケア,摂食嚥下」の講習会にどこも数百人単位の受講生で熱気にあふれているとのことです。でもそのなかに歯科関係者はわずか2割とのこと。口腔内のことは歯科がプロであることはまちがいないのに、逆にひとり置いてきぼりをくっているみたいです。また介護のひとたちが、最近色めき立っている背景には口腔ケアの重要性を知り始めたということだけではなく「保険点数」があると思われます。その一方歯科にはそれがあまり反映されないことや診療報酬改定その他のことから経済的にも心理的にも余裕がもてないこともあって全体的にはいまひとつ機運が盛り上がりません。「口腔ケア」の多くは特定の歯科医そのスタッフの善意でのみ行われていることが実情なのではないでしょうか。
いずれにしてもこれはゆゆしき事だと思うのは私一人でしょうか?

投稿者 makino418 : 19:48 | コメント (0) | トラックバック

2006年12月21日

口腔ケアの武器

意識の戻らないKrに対して、うかつに口のなかに指をいれれば思いっきり咬まれてしまい危険です。入れ歯の方であれば外せば問題ないのでしょうが、ここ20年間の私の治療やメインテナンスの成果で入れ歯ではないうえ咬合力は強大です。バイトブロックを咬ませてもいいいのですが、それよりも歯ブラシを2本使いこじ開けながらもう一本で磨いてあげるとうまくいくことがわかりました。名付けて「ツイン歯ブラシ法」。ガーゼや「くるりーなブラシ」などでは柔らかくて有歯顎者のバイオフィルムの機械的除去には適しません。
困る事は舌を咬んでしょっちゅうかなりの出血があるため血餅がたくさん固まっているうえ、完全に口呼吸なので口腔内がすぐに乾燥してからからになるのです。水分を含ませたいのですが、それがうまくいかない。ゼリー状の「オーラルバランス」も試しましたが、足りません。意思の疎通ができる方なら「はい、うがいしてください」と言えば数秒ですむことなのですが。かといって寝たままの状態で液体を流しこめば即、誤嚥することは間違いありません。そこでポータブルバキュームを持ち込むことにしました。これは大成功。少し横を向かせて濡らした歯ブラシを使いながら反対の手でバキュームを使うととてもうまくいくのです。家庭用ではなく往診用ですから吸引力は歯科のチェアーとほぼ同程度。思い通りに吸い取れます。ただし困る事は、スイッチが指押し式なので術者がひとりで使う場合はバキュームを持つ手で一緒に持たなくてはならずとても不便なこと、あまりに重くて持ち運びには不向きなこと、価格が200万円位と高価なことです。
3種の神器.jpg
現在、Krの口腔内は口からものを食べてもいないのに執拗なブラッシングをしているのですから、そんじょそこらの健常人よりよほどきれいです。いつくるかもわからない「最期」まで必ず持続させる決意。

投稿者 makino418 : 14:13 | コメント (0) | トラックバック

2006年12月19日

口腔ケア

父が倒れ、ショートステイでお世話になっていた施設から救急車で病院に搬送されました。
低血糖からの糖尿病性昏睡とのことですが、2日たっても意識は回復しません。
担当の先生やスタッフの方達にすべてお願いするしかないのですが、歯科のことしかわからない私は口腔内が気になっていました。通所しているときもショートステイでも私が1日に1〜2回厳重に歯磨きしていたのですが、その前日だけ身体が動かせなかったために歯磨きしてあげられなかったので、食べたものが口の中にあるはずです。
 そのうえ、意識がないなかで嘔吐したことで吐瀉物もあるし、舌を咬んで出血しているので血餅もあります。
 しばらく様子をうかがっていましたが、昨夜になって歯ブラシを使いました。
巡回してきた看護士さんがそれをみて「どうしてそんなにお上手なのですか?」といわれました。私が名乗ると彼女も高岡NST研究会の会員だそうで私がNST研のまきのだとやっと結びついたようでした。
目の前で父の口をこじ開け術者磨きをしたら再び驚かれました。

投稿者 makino418 : 06:35 | コメント (0) | トラックバック